iPadのペイントアプリProcreateの最新版「Procreate 5」がついにリリースされました。
次世代のグラフィックエンジン Valkyrie を搭載したProcreate5は、そのパワーで手書きと同じ速さのペイントを可能にします。
そのため、以前のブラシパネルが全面表示の「ブラシスタジオ」としてデザインが一新され、様々な機能が追加されています。
また、Photoshopと同等の様々なブラシ設定も可能になり、Photoshopからお気に入りのブラシをインポートすることもできます。
他にも、新しく追加された機能に「アニメーションアシスト」。カラーパネルには、第2カラーが指定できる「カラーオプション」や5種類のカラースキームが選べる「ハーモニー」などが追加されています。
※最新版は、iOS 13.2以降を搭載したiPadに対応する有料アプリです。既存ユーザーは無料でアップデートすることができます。
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カスタマイズが楽しめる「ブラシスタジオ」
新しくなった「ブラシスタジオ」は、11の設定項目から100以上のパラメーターを使って、ブラシのストロークをカスタマイズすることができます。
右側の試し書きスペースも広くなり、ブラシサイズの変更やカラーの切り替えも可能です。
実際のキャンバスと同じような描画で、ブラシ設定が確認できるので、今まで以上にカスタマイズが楽しめます。
Procreteのデフォルトブラシには、設定を変更しても元に戻せるタブがあるので安心。また、オリジナルブラシを作成する際は「ブラシ作成者カード」の入力や設定を変更しても戻せる「リセットポイント」が作成できるので、デフォルトのブラシと同じように扱うことができます。
Photoshopと同等の機能は、
- シェイプの動作設定に [数]・[数のジッター]・[真円率]が追加。
- グレインの動作設定には「テクスチャあり」が追加され、主にパターンを配置するように設計されたテクスチャブラシは、ストロークが途切れても描画がズレることなく繋がるようになりました。
- また、シェイプの描画色をストローク内で変化させる「カラーオプション」の項目も追加されています。
その他、ブラシの「レンダリングモード」やグレインの「ブレンドモード」も細かく設定でき、Apple Pencilのコントロールオプションも追加されています。
ブラシをカスタマイズできる11項目の詳細は、以下の記事にまとめました。
「ブラシライブラリー」2っのブラシを組み合わせてデュアルブラシを作る
ブラシライブラリーは、18のカテゴリーに分類され、190以上のブラシが保存されています。
また、これらのブラシを組み合わせることもできます。2つのブラシを組み合わせると、ユニークな新しいデュアルブラシ(二重ブラシ)へと変身します。
どんな質感になるのか?色々と試して見るのも面白そうです。
ブラシの組み合わせ方
2つのブラシを組み合わせるには、まず1っ目のブラシをタップするとサムネイルが青色に変わります。
そのあと、2っ目のブラシを選択する場合は、サムネイルを右方向にスワイプします。水色に変わり、上部に「組み合わせる」が表示されます。
これをタップすると2本のブラシを組み合わせたデュアルブラシが完成します。
注意として、デフォルトのブラシを組み合わせることは出来ません。また、ブラシの組み合わせは、同じカテゴリーのみ可能です。
これらの事を解決するには、ブラシを複製。カテゴリーを追加してブラシを移動することで、デフォルト同士の組み合わせ、別カテゴリー同士の組み合わせが可能になります。
ブラシを複製するには、サムネイルを左へスワイプ。カテゴリーの追加方法は、下へスワイプすると+アイコンが出現します。
組み合わせたブラシの解除方法
組み合わせたブラシを解除するには、デュアルブラシのサムネイルをタップして「ブラシスタジオ」へ移動します。
ブラシスタジオでは、デュアルブラシは左上にサムネイルが表示されます。
2っブラシは個別に編集できますが、解除したい場合は、2番目のブラシをタップ。
大きくなったサムネイルをもう一度タップすると「組み合わせを解除」できます。
「カラーパネル」を独立させて効率よく描画
カラーパネルは、第2カラーが指定できる他、使用した色の履歴の保存機能。
そして、カラーパネルを独立させることも可能になり、キャンバス上の邪魔にならない場所に移動して、効率よく描画ができるようになりました。
「キャンバス」CMYKカラーモードに対応!
キャンバスの作成システムのデザインが一新され、イラストを紙に印刷する時に必要な「CMYKカラーモード」を設定することができます。
CMYKカラーモードを設定するには、「新規キャンバス」作成パネルの+アイコンから「カスタムキャンバス」作成パネルに切り替えます。
「カラープロファイル」の項目で「CMYK」タブを選択。リストから使用したいカラープロファイルを選択します。
また、リストにないプロファイルを指定したいときには「読み込む」からファイルをインストールできます。
タイムラプスが4Kに対応!
同じ「カスタムキャンバス」作成パネルから「タイムラプスの設定」項目が追加されています。
ここでは、4K(3840×2160ピクセル)の解像度までの設定でタイムラプス動画が作成できます。
Procreateのタイムラプス動画は、イラストを描く過程を早回しで観ることができ、その動画を書き出すことができます。
タイムラプス撮影、動画を書き出すには「アクションパネル」⇒「ビデオ」で行います。
「アニメーションアシスト」効率よくタイムラインで作業!
4.3バージョンからアニメーションGIFが作成できるようになったProcreateですが、Procreate5からは「アクション」パネルの中の「キャンバス」に「アニメーションアシスト」機能が追加されました。
主な機能は、作成中のアニメーションがプレビューできる再生機能、スムーズでリアルな動きを作成するためのオニオンスキンの表示など、視覚的なタイムラインで作業することができます。
また、前景や背景も設置することができ、iPadに保存してある写真との合成も可能です。
他にも、GIF書き出し画面が改良されて、GIFディザ合成などのオプションが追加されています。
画像調整に「クローン」が追加
画像調整ツールに「クローン」が追加されています。
クローンはPhotoshopのコピースタンプツールと同等の機能で、キャンバス内の画像の一部を別の部分に複製してくれます。
複製するブラシは変更することができ、ブラシサイズ・不透明度も下のパラメーターで変更できます。
複製した画像を「選択」⇒「変形」ツールを使って、さらに加工することで”柄物のシャツ”のような描画も簡単に楽しめます。
また、画像の余計な物を消去する事も「クローン」で可能になります。これはPhotoshopでよく使う手法ですが、これがProcreateで行うことができます。
選択ツールに「保存と読み込み」のタブが追加
選択ツールには「保存と読み込み」のタブが追加されています。選択範囲を複数保存して、再度必要な時に呼び出せるので大変便利になりました。
保存方法は、選択範囲を指定したあと⇒「保存と読み込み」をタップ⇒+アイコンをタップです。
選択内容を削除したい場合は、左へスワイプすると削除することができます。
移動・変形ツールのデザインを一新
移動・変形ツールはデザインが一新されています。
操作方法は、前バージョンと変わっていませんが、「補間」のタブが「バイリニア法」に変わり、それをタップすることで「ニアレストネイバー法」「バイリニア法」「バイキュービック法」といった補間法に変更できます。
※標準では「バイリニア法」が適用されています。