レイヤーのオプションメニューにある「マスクをクリップ」は、はみ出さずに塗れる便利な機能です。また「選択」や「アルファロック」も同じような機能ですが、この違いを解説します。
他にも、紛らわしい名称の「マスク」もありますが、こちらは、描画した時の表示が「マスクをクリップ」と異なります。
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「マスクをクリップ」と「マスク」の違い
「マスクをクリップ」は、Photoshopでいうクリッピングマスクのことで、レイヤーの透明部分を利用したマスクです。
レイヤーを「マスクをクリップ」に設定して描画すると、下のレイヤーに描かれた箇所のみが表示され、透明部分はマスクされ(隠され)見えなくなります。
つまり、重ね塗りをする時に はみ出さずに塗れて、元画像の状態も保てるという便利な機能です。
同じような名称で「マスク」がありますが、こちらは 元画像の状態を保ったまま、画像の一部を隠したり表示したりできる機能です。
どちらもマスク機能ですが、隠す箇所が違い、透明部分と描画部分と全く逆の表示になります。
レイヤーを何枚も重ねてクリップする
「マスクをクリップ」の設定方法は、元となる画像のレイヤーの上にレイヤーを追加⇒オプションメニューから選択します。
設定されたレイヤーは、元画像に向かって矢印が表示され、何枚も重ねてクリップすることができます。
重ね塗りをしたい場合に活用できますが、この場合は直下のレイヤーではなく、一番下のレイヤーの描画部分を参照してマスクします。
また、一番下のレイヤーの不透明度を変更すると、それに従って重ねられたレイヤーも変化します。
「マスクをクリップ」は、通常のレイヤーと同じように「移動・変形」ツールの使用も可能で、移動させても元画像の描画範囲から、はみ出ることはありません。
その他「選択」や「調整」ツール、レイヤーのブレンドモードの変更も可能です。
注意点として、「マスクをクリップ」に設定したレイヤー同士のグループ化はできません。この場合はレイヤーを結合しましょう。
はみ出さずに塗れる「選択」と「アルファロック」
他にも、レイヤーのオプションメニューには、はみ出さずに塗れる「選択」と「アルファロック」があります。
「マスクをクリップ」との違いを説明すると、まず「アルファロック」はレイヤーを分けることができないので、重ねて塗る場合は、元画像の状態を保つことができません。
「選択」は、レイヤーを分けることができ、元の画像の状態を保つことができますが、「マスクをクリップ」と比較すると仕上がりに違いが出ます。
「選択」の場合、特にエッジが粗い素材のブラシや不透明度の低い箇所では、色むらができて綺麗に着色できませんでした。
対して、「マスクをクリップ」は綺麗に着色されています。
この記事をまとめると、元画像の状態を保ち、はみ出さなずに色を塗りたい場合は、「マスクをクリップ」を使いましょう。と言うことでした。では・・・