バージョンアップしたProcreate5に、アニメーションアシストが追加され、より迅速にGIFアニメの作成および編集ができるようになりました。
主な機能は、作成中のアニメーションがプレビューできる再生機能、スムーズでリアルな動きを作成するためのオニオンスキンの表示など、視覚的なタイムラインで作業することができます。
また、GIFアニメと写真を合成することもできるようになりました。
詳しくは、目次を参考にお読みください。
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アニメーションアシストの使い方
アニメーションアシストをアクティブにするには、画面の左上にあるレンチボタン(アクション)を開き、「キャンバス 」をタップして、アニメーションアシストのスイッチをONにします。
画面下にタイムラインが表示され、ここでインスタント再生・フレームの追加・設定が行えます。
このタイムラインは、レイヤーパネルと連動しているため、以前のようにレイヤーパレットを表示することなく作業を進めることができます。
タイムラインに表示されているフレームは、レイヤーパネルのサムネイル。フレームの追加=レイヤーの追加ということになります。
横向きになったレイヤーパネルと考えればいいでしょう。レイヤーパネルの一番上に当たるレイヤーが、画面に向かってタイムラインの右端のフレームになります。
[再生]をタップすると、アニメーションがプレビューされ、左から右へ時系列順にフレームを表示します。
つまり、レイヤーパネルの下から上へ順番に表示されます。
また、[フレームを追加]のボタンを長押しするとレイヤーが複製でき、そこで移動ツールを使って、複製したレイヤーを移動・回転させると効率よくアニメーションを作ることができます。
他にも、現在選択されているフレームは、青色の下線で表示。フレームの移動は、タップ長押しで前後に移動することができます。
フレームのオプションメニュー
[フレームのオプション]は、アニメーション内の個々のフレームに影響する設定です。
呼び出し方法は、選択中のフレームをタップするとフレームのオプションメニューが表示され、ここでもフレームの[複製]、そして[削除]ができます。
[長押しする時間]というのは、そのフレームを一時停止させたい時に使います。
タイムラインには、グレー表示された一連のフレームとして表示されます。例えば、スライダーを3にすると、タイムラインに3っのグレーアウトされたフレームが表示されます。
インスタント再生で確認して、アニメーションを遅く(一時停止)したいフレームをスライダーで増やしてみましょう。
目安としては、アニメーションは毎秒12フレームで実行されるように設定されているので、1秒間停止させたい場合は12フレームに設定します。
スライダーでは、なし~最大120まで増やすことができます。
これはフレームの表示時間の調整なので、レイヤーの複製とは違い、レイヤーパネルには表示されません。
また、左端のフレームオプションのみ[背景]が設置できるようになっています。
背景を作画する際、複数のレイヤーになってもグループ化することで、1っのフレームとして認識してくれます。
グループのフラット化、またはレイヤーを結合する必要はありません。
これは、背景以外のフレームにも適用されます。
他にも、背景レイヤーの写真を挿入して、GIFアニメと写真の合成といったこともできます。詳しくは、見出し3の「GIFアニメと写真の合成」を参照してください。
タイムラインの設定
[設定]では、アニメーションの速度調整、オニオンスキンの表示、インスタント再生時の属性が変更できます。
アニメーションの速度調整(フレーム/秒)
1秒あたりのフレーム数が多いほど、フレームは早く動きます。スライダーで、1〜最大60フレーム/秒の範囲で設定できます。
つまり、作画したレイヤー数が多く、フレーム数を上げるとアニメーションは滑らかになります。
この調整は、[再生]しながらスライダーを動かすことができます。
オニオンスキンの表示
オニオンスキンは、アニメーションを作成する際に、フレームを半透明で表示させるので、次のフレームに描く時に作画がしやすくなります。
また、選択したフレームの前後に表示されるため、中間のフレームを移動させるなど、編集にも便利です。
スムーズでリアルなアニメーションを作成するためには、スライダーでオニオンスキンを表示させましょう。
- [オニオンスキンのフレーム]は、1~最大12フレームまで選択したフレームの前後に表示することができます。
- [オニオンスキンの不透明度]は、0~100%の範囲で設定できます。0%の場合はオニオンスキンは非表示です。描画しやすい範囲で調整しましょう。※初回起動時は60%に設定してあります。
- [メインフレームをブレンド]のスイッチをONにすると、現在描いているフレーム(レイヤー)の下のフレームの画像を映し出してくれます。通常は、重ねられたレイヤーに描くと下の画像が見えなくなりますが、下のレイヤーと比較したい場合には有効な機能です。
- [第2のフレームにカラーを付ける]のスイッチをONにすると、現在描いているフレームをさらに際立たせるために、前後のオニオンスキンの色を変えて表示します。前は緑色、後ろは赤色で表示。同じ色の物体をオニオンスキンの不透明度を上げた状態で描く場合には有効です。
再生時の属性
設定メニューの最下段でインスタント再生時の属性が変更できます。
- [ワンショット]→フレームを最初から最後まで一度再生されてから停止します。
- [ループ]→フレームを最初から最後まで再生させ、すぐにループバックして最初から再生させるサイクルを継続的に繰り返されます。
- [ピンポン]→アニメーションのフレームを最初から最後まで再生させ、また最後から最初まで、往復して再生されるプロセスを繰り返します。
アニメーションGIFをインターネットで再生する標準的な方法は、[ループ]です。ブログなどに張り付ける場合は[ループ]で確認しましょう。
GIFアニメと写真の合成
アニメーションアシストでは、アニメーション用にロックされた背景レイヤーを作成することができます。
背景レイヤーは常に表示されるので、ここに写真を挿入することで、GIFアニメと写真の合成ができます。
背景レイヤーの設置方法は、1-2の「フレームのオプションメニュー」で配置することができます。
タイムラインで、フレームを追加→フレームを左端に移動→タップして[背景]のボタンをONにすればOKです。
一番左のフレームのみを背景として割り当てることができ、そのフレームは移動することができません。
レイヤーパネル上でも一番下のレイヤーはロックされているので、ドラッグすることもできません。
また、同じ方法で前景の設置も可能です。前景の場合はタイムラインの右端のフレームで適用できますが、ここでは省略します。
前景を設置する利点が見つからないので・・・
※GIFアニメ同士の合成はできません。←残念!
アニメーションの書き出し
アニメーションの書き出しは、前バージョンと同じで、レンチアイコン(アクション)→[共有]からです。
書き出し形式は、アニメーションGIF・アニメーションPNG・アニメーションMP4の3つの形式が選べます。
各形式にはさまざまな利点がありますが、お勧めはアニメーションGIFです。ファイルサイズも小さく、ブログで表示するには最適な形式だと思います。
※ブログなどで表示する場合は「ウェブ対応」です。長辺を480ピクセルに合わせて縮小します。
書き出し画面の前バージョンと違う所は、ディザリングを追加したり、フレームごとのカラーパレットを使用することができます。
透明な背景に設定した場合も[アルファのしきい値]の調整ができます。
ここでも1秒あたりのフレーム数をスライダーで調整できますが、タイムラインの設定(2-1)では最小フレーム数が1(フレーム/秒)まででしたが、書き出し画面では 0.1から0.9(フレーム/秒) で設定できます。
2コマくらいしかないアニメーションをゆっくり動かすには最適です。