こんにちは!楽じい(“@rakujii7“)です。
前記事の「色弱の子どもに色を覚えさせてあげるちょっとしたコツ」の中で、修飾語を使った系統色名は非常に分かりづらいですよ!
って話をしましたが、今日はその「薄い」「濃い」「明るい」などの表現が理解できるツールをご紹介します。
カラーピッカー
パソコンやタブレット等でイラストを描く人にはお馴染みのカラーピッカー
馴染みのない人には一見わかり憎いツールですが、使い方を覚えると色弱の人にも色作りが楽しめるツールになるんですよ!
特に色合いが微妙な時によく使う「○○みを含んだ○○色」「鮮やかな○○色」「くすんだ○○色」とか「暗い○○色」や「明るい○○色」と言った表現もカラーピッカーを使って説明されると分かりやすいです。
赤・緑・青のRGB表式
カラーピッカーにも様々な種類がありますが、色を数値や記号で表して体系化したRGB表式系を使います。
RGBとは赤(R)・緑(G)・青(B)の3色の要素からなる表式です。
人間の目は、赤、緑、青(R,G,B)の3色に反応するように出来ていますから、この3色を原色とする色空間は人間の目の構造に沿った表式と言えます。
色弱の人が色を間違えてしまう理由もRGB表式で説明すれば、理解できることが多々あります。
色相(H)・彩度(S)・明度(B)を理解しよう!
色の三大要素である「色相」「彩度」「明度」を理解しましょう。
この三つの要素の組合わせで創りだされる色はさまざまなトーンを表現します。
トーンと言うのは、「暗い」「明るい」「淡い」などで表現する色の表情です。
色相
色相は、赤、黄、緑、青、紫という言葉で区別できる色の性質です。
赤~紫そして赤とお互いが連続してつながりあって色相の輪をつくります。
色相の赤~緑の間は黄色です。
RGBの値で見るとRとGは、最大の255
つまり、発光で見える黄色は赤と緑をそれぞれ100%混ぜた色です。
ちなみに赤色が50%のR=128,G=255,B=0だと「黄緑」または「鮮やかな黄みの緑」です。
彩度、明度の値を変えずに色相の黄色~緑の中間は、「黄緑」と言うこと。
今すご~く!あたり前こと言ってますが、明るい緑と黄色が同じ色に見える赤緑色弱の人には、カラーピッカーを使うと色の変化が手に取るように分かります。
彩度
彩度とは、色の鮮やかさの度合いです。
「鮮やかな○○色」「くすんだ○○色」「薄い○○色」と言った表現は彩度の度合いを調整した時によく使う言葉です。
○○に入る色は赤、黄、緑、青、紫などの基本色である色相のこと
例えば「薄い黄色」の場合は、彩度(S)の値を下げて説明されると良くわかります。
また、「くすんだ黄色」と言う表現もこれにあたります。
彩度(S)の値を下げると同時に、青(B)の値が上がるので「青みのある黄色」言っても間違いじゃありません。
ちなみに彩度が0%ならどの色相も白色です。
色名って実にさまざま!おもしろいですね!
明度
明度とは、色の明るさの度合いです。
「暗い○○色」「明るい○○色」と言う場合は、明度を変化させた時の色表現です。
明度(B)を下げた「暗い黄色」を作ってみましょう。
オリーブ色になりますが、「暗い黄色」でも正解です。
また、明度が0%ならどの色相も黒です。
つまり光が全く当たらない暗闇では全部黒ってこと。色どころか形もわかりませんが・・・
使っている色が分かる安心感
色名には様々な表現がありますが、色弱者にとって漠然とした言葉でもカラーピッカーを使えば言ってる意味がわかります。
また、使っている色が分かる安心感が得られるのもカラーピッカーです。
「今、間違わずに薄い緑を塗っている」という安心感です。
空の色は青系、木々の色は緑系、唇の色は赤系の様に、頭の中では色は整理されているので、確信しながら作業できるのはとても気持ちのいいものです。
絵具などの色素系の道具では味わえない感動です。
絵具、クレヨン、色鉛筆よりも色弱にはデジタルがおすすめです。