こんにちは!楽じい(“@rakujii7“)です。
今年(2018年)、色彩検定にUC級が新設されました。UCとはユニバーサルカラーのこと(UDと略されることもある)
日本では約350万人、世界で約2億の人が色弱者だと言われています。
UC級とは、色弱者または色の区別がつきにくくなった高齢者に「分かりやすいカラーデザイン」の知識と方法を身につけることを目的としています。
では、どのようなことを勉強するのでしょうか?
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試験範囲
試験範囲のテキストは以下の内容になってます。
- 色のユニバーサルデザインの考え方
色には「わかりやすく認識させる」という役割がありますが、色を区別しづらい人に分かりやすい設計を行う為の概要が述べられています。
分かりやすく区別するには、色を変えるということに限定されません。形を変えたり、文字や記号で示すのも重要な要素です。
- 色が見えるしくみ
人が色を見分けるしくみを光との関係について述べられています。眼に入った光はどのように伝わって脳で判断するのかを図入りで解説しています。
- 色の表し方
色の三属性とよばれる「色相」「明度」「彩度」をマンセル表色系を使って学びます。また、PCCSというカラーシステムを例に「色相とトーン」を組み合わせる方法も学びます。
- 色覚異常による色の見え方
色覚異常とは、どういった状態なのか?タイプ別に前章の「色相」を使って間違えやすい色の組み合わせを学びます。また、色覚検査法、遺伝についても学びます。
- 高齢者の見え方
先天性の色弱者と違う、高齢者の視覚機能の変化を学びます。また、加齢による眼の疾患で色の区別が分かりにくくなる事例も紹介しています。
- ユニバーサルデザイン
そもそもユニバーサルデザインとは何か?基本的な考えとその中の視覚に関する部分を詳しく説明しています。
- 色のユニバーサルデザインの進め方
最後に、カラーユニバーサルデザインを進め方です。第1章の内容をさらに詳しく、事例集を見ながら手順を学びます。
事例集の中の「見えずらい例と改善例」は参考になりますね。色弱の私が見ると非常にわかりやすい例です。
全部で7章の構成、末端の資料を含めても125ページ。
端的にまとめられているので、分かりやすいテキストです。
色弱者が学ぶべき
カラーユニバーサルデザインの設計を進める上で、重要なことの一つに「当事者の意見を聞く」ということです。
一般色覚者は、色弱者の見ている色は分かりません。私たちは、そのことを伝える手段としてカラーユニバーサルデザインの考え方は大変参考になります。
例えば、この色のトーンをこのように変えればよく見える!と具体的に言うとデザイナーの方は、よく分かるんじゃないでしょうか?
つまり色弱者が知識を身につけることで、「カラーユニバーサルデザインがもっと広く認知される」そんな予感がします。
今年、第一回目の受験は12/16日ですが、2019年度より6月と11月の年2回、全ての会場で受検可能になる予定です。
参考 色彩検定UC級
まだ半年あるので、勉強する時間はあります。受験してみてはいかがでしょうか。
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