色の区別があいまいな色弱の子に、どうやって色を覚えさてあげればいいのか?
色弱の子を持つ親御さんには難しい課題ですね。
今日は、先天性色弱の私が色を覚えさせてあげるちょっとしたコツをお伝えします。
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色名は統一する
まづ始めに、色名は統一して使ってあげましょう。
色名には
- 無彩色の黒・白・灰色と有彩色の赤・黄・緑・青・紫などの基本色名に「明るい」「暗い」「薄い」「濃い」などの修飾語を使った系統色名
- 「薔薇色」「桃色」「空色」「茶色」等々、自然物や人工物から採用された慣用色名
他にも「藍色」「茜色」と言った伝統色名、「ピーチピンク」「レモンイエロー」などのトレンドカラー
挙げていくとキリがなく、日本語には実に様々な色表現があります。
使っちゃいけない系統色名
色の区別が曖昧な色弱者にとって特に紛らわしいのが系統色名です。
- 濃い赤ってどれくらい濃いわけ?
- 赤みのある黒髪って何色???
- 鮮やかな黄みの赤????・・・何言ってんの???
基本色名に明度・彩度・色相に関する修飾語をつけて表わしている系統色名は、色弱者にとって非常に分かりずらい表現なってしまいます。
そもそも色弱者の見ている色は、赤・黄・緑・青・紫などの基本の色が暗く見えているか、くすんで見えている訳ですから「暗い」や「明るい」なんて形容詞を付けても何の基準にもならないのです。
正常色覚者には簡易的で伝えやすい表現でも、色弱者には曖昧すぎる日本語になってしまうのが系統色名です。
わかりやすい慣用色名
色弱者に分かりやすい色名は、自然物や人工物を連想させる慣用色名です。
薔薇色というのは、花の薔薇。空色というのは空の色。
非常に分かりやすい色表現です。
「この色は薔薇の色と一緒の色」と言うように身近にある物を使って、薔薇の色と一致させてあげるのです。
「あのキャラクターの色は空色だね!」と言われると曖昧に思っていた色の名前がハッキリしてきます。
ちょっとした会話の中で、たくさんの物に慣用色名で色を一致させてあげましょう。
また、色を数値や記号で表わすRGB表式系もおすすめです。
可能な限り早い時期から覚えさせるのがいいですね。
- 「薔薇色は、#de5065」
- 夕焼けの太陽の色は、「#bdffa1」くらいにするといい感じ!
これほど正確な表現はありません。いずれ主流になるでしょう。
疑問形は使わない
- 「消防車の色は何色?」
- 「赤い折り紙はどれ?」
と言うように疑問形で尋ねるのは、できるだけ避けた方がいいでしょう。
先に答えを言ってあげて、赤色と消防車を一致させてあげるのです。
「赤い消防車」「黄色いバナナ」ように・・・すべて肯定形です。
仮に間違って言っても訂正してあげるだけいい。
一致した物が増えてくれば「消防車色」や「バナナ色」の様な、ご家庭独自の慣用色名ができあがりますね!
色の恒常性が高まってくる
慣用色名を使ってたくさんの物の色が一致してくると「色の恒常性」が高まります。
仮に茶色に見えているリンゴも「りんごは赤い」と認識していれば「茶色いりんご」とは言いません。
「赤い=りんご」と一度脳に刻み込まれたら茶色に見えている色も赤色と認識します。
正常色覚の方も光の当たった明るい場所と薄暗い場所では、同じ色でも違った色に見えています。
しかし、赤いりんごは赤色です。決して茶色には見えません。
色弱者もこれと一緒です。
つまり、「色の恒常性」と言うのは、目から送らてくる本当の色の信号を脳が補正してくれる性質のこと。
脳が色を作ってくれるのです。
人の持っている優れた能力ですね!是非高めてあげましょう。
色弱の子に色を覚えさせるちょっとしたコツを紹介しました。参考になったでしょうか?是非、あなたの色感覚のすべてを子どもに刻んであげてください。では・・・