こんにちは!楽じい(“@rakujii7“)です。今回は「腕のIK」ビヘイビアーを紹介します。
以前、マウスをドラッグして腕を動かすドラッガーツールを紹介しましたが、これに「腕のIK」を追加すると腕の動きを制限することができます。
腕が伸びていくのも面白いかと思いますが、現実的な動きをさせたい場合は、このビヘイビアーを追加しましょう。
ドラッガーツールについては、こちらの記事をご覧ください。
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フォルダー分け
フォルダー分けはドラッガーツールの時とほぼ同じで、Right ArmとLeft Aemのフォルダーでグループ分けをします。
それぞれのフォルダーにはArm(腕)とHand(手)のレイヤーを入れています。
以前と違う点は「首」にもタグを付けるため、Body BG(胴体)と分割しています。
また、両腕のグループは動かす部分になるので、フォルダー名の先頭には+を付けて独立しています。
Arm(腕)とHand(手)を分けている理由は、後から手の形を追加したいためです。
今回のように腕を動かすだけなら分ける必要はありませんが、「腕を動かしながら手のポーズを変える」といった動作ができるようになります。
腕のIKを追加
では、Character Animatorに移って「腕のIK」を追加しましょう。
追加方法はパペット名の横、ビヘイビアーのマークにポインターを近づけると、現在有効なビヘイビアーが表示されます。
ここに「腕のIK」がなければ、+をクリックして追加します。
プロパティーパネルにビヘイビアーが追加されたらOKです。
両腕に「ひじ」のハンドルを設置
ビヘイビアーを追加しただけでは何も起こらないので、両腕にそれぞれ「肩」「ひじ」「手首」のタグを付けます。
その前にハンドルを設置します。
右腕で見てみると「ドラッグ可能」と書かれているのが、以前設置したドラッガーツールのハンドルです。
このハンドルが「右手首」のタグとなります。(ドラッグ可能=右手首)
同じく肩に移動してある 右腕のハンドル(Right Arm)が「右肩」のタグとなります。
ということで「ひじ」のハンドルがないので新しく追加します。
つまり、ハンドルを追加するの「ひじ」だけです。
間違って肩や手首にハンドルを追加してしまうとビヘイビアーが適用されないので注意です。
片腕にはドラッガーツールと合わせて 2 と表示していればOK!
※左腕も同じようにやってください!
両腕にタグ付け
無事にハンドルが設置されたので、今度は両腕にタグを付けます。
タグ付けの方法は、パペットの「肩」「ひじ」「手首」のハンドルを1つずつ指定して、人形にそれぞれの位置をクリックします。
タグが有効になった部分は、人形には青色に変化し、パペット側にはタグ名が表示されます。
注意としては右と左を間違わないように!スクリーンに対して見てしまうと逆になります。
Character Animatorは、すべてパペット自身の右左で統一されています。
※両腕のタグ付けが終わったら、「首」にも同じ方法でタグを付けましょう。
「ひじ」ハンドルの配置とスティックツール
手順が前後しますが「腕のIK」は腕の伸縮性を制限するのと、腕をヒップから上げる場合に 肘を反転して曲がる ようにしてくれます。
このため、「ひじ」ハンドルは腕の中央より外側に配置した方が綺麗に曲がります。
またスティックツールを使って、曲げない場所を指定するのも重要なポイントです。
パラメーターの調整
ここまでの作業が完了すれば、「腕のIK」ビヘイビアーは有効になっています。「録画」モードに移ってパラメーターの調整をしましょう。
デフォルトでは、左右の「腕の曲げを反転」にチェックが入っていないため、曲がり方が不自然です。
なのでここにチェックを入れます。
自然な曲がり方になりましたね!
※手の方向はパーツが1つなので逆です。腕の曲がり方だけを見てください。
「ひじの強さ」は、数値を上げると腕の反転がより滑らかになりますが、
その反面、腕を下げたときの曲がり方が不自然になるといった傾向があるようです。
つまり調整が難しい!
色々と試しましたが「腕の曲げを反転」にチェックを入れた場合は、必要性を感じませんでした。
なので「ひじの強さは」0%でいいでしょう。
「伸縮性」も制限したくてビヘイビアーを追加したでのここも必要ありません。なので0%にしたいのですが、最低数値は1%のようです。
これで、腕の反転と伸びは自然な動作となります。いくらマウスを乱暴に扱っても腕が伸びることもありません。
まとめ
「腕のIK」の適用は、特に難しい作業ではありません。
大きなポイントは、ハンドルの追加は1つ。「ひじ」だけという事と、反転しやすいように外側に配置する事です。
パラメーターの調整も「腕の曲げを反転」にチェックを入れたら、「ひじの強さ」「伸縮性」は最低数値でOKです。
また、Character Animatorの基本となる動かすパーツは独立させることも忘れないようにしましょう。
独立したレイヤーは王冠のマークが表示されます。
※腕を動かしながら手のポーズを変えるには、トリガービヘイビアーが最適な方法です。以下の記事で紹介しています。ご覧ください!